乳児湿疹における小児科医と皮膚科医のギャップ
■乳児湿疹における小児科医と皮膚科医のギャップ
小児科医は、小児科が専門であって、皮膚科は専門でない
よって専門的な皮膚疾患はわからないことがある。
皮膚科医は、皮膚科が専門であって、小児科は専門でない
よって、小児科学の知識は低く、全身を診る、育児、
成長、発達、栄養といった小児に必要な
基本的指導ができていない。
などといわれることがあります。
そして、その小児科医と皮膚科医のギャップによって
もっとも困るのは乳児をもつお母さんたちです。
なぜなら、乳児湿疹、つまり湿疹が出来たときに、
小児科医と皮膚科医のどちらに行ったら良いかが
わからないからです。
また、いまだに、小児科医と皮膚科医で
意見が違う場合があります。
過去にさかのぼると、
1980~1990年代に
アトピー性皮膚炎をめぐる食物アレルギー論争
があったといいます。
これを簡単に説明すると、
乳児は食物アレルギーが多いので、
小児科に診察にくる、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎は
まず食物アレルギーを疑い、
そして食事制限によって、治療を行うのがよいとする
小児科医の意見と、
食事制限に否定的な皮膚科医との論争です。
たしかに、乳児は食物アレルギーが多く、
食事制限によって、湿疹が治るケースも多く
みられます。
ただ、食事制限だけでなおらないアトピー性皮膚炎、
乳児湿疹もあります。
そして小児科医にみてもらって、食事制限を指導された
お母さんはそのまま食事制限をしますが、
それで治らない場合、次にそのお母さんが向かうのは
皮膚科医です。
そこで皮膚科医は、食事制限を否定して、
ステロイド軟膏による治療を開始するのです。
つまり、極端に
小児科医→食事制限が有効
皮膚科医→食事制限は無効、ステロイドで治す
という意見がぶつかりあった
というのが論争です。
いまでは、食物アレルギーもあるし、
食事制限だけではアトピー性皮膚炎は治らないという
両方の意見を取り入れて、
小児科医も皮膚科医も同じような意見になっているようですが、
日本にいるすべての小児科医と皮膚科医が
そのような意見ではありません。
なぜなら、乳児の湿疹やアトピー性皮膚炎で
困っているお母さん方が多いからです。
すなわち、ちゃんと理解している医師はよいのですが、
まだ正しい認識をしていない医師もいる
ということです。
要するに、まだ日本では、
乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーという
乳児にみられる疾患について、
小児科医、皮膚科医は
万全の対応でないということです。
ですので、医師選びが重要になってくるのですが、
医師でも間違った治療方針を立てている場合があるというのは
事実です。
ですので、もし、あなたのお子様が湿疹に困っていて
小児科、もしくは皮膚科に行った場合に、
納得のいく説明をしてくれずに、一方的に
薬だけとか、食事制限だけとか、言ってきた場合
医師を疑うことも必要になってきます。
小児科医と皮膚科医で
このような背景があったということを
知っておくことは重要です。
