ステロイドの副作用について
■ステロイドの副作用について
ステロイド外用剤での副作用としては、
・皮膚萎縮
・毛細血管拡張
・皮膚がうすくなる
・毛深くなる
・皮膚感染症(細菌・真菌・ウイルス)
などが生じるとされています。
皮膚が黒くなったり厚くなったりというのは
ステロイドの副作用ではなく、アトピー性皮膚炎の
治療が長期間中途半端であったりした場合に
みられる現象であると言われています。
ステロイドの副作用は、薬の使用頻度、使用量
などによって変わってきますが、
乳児の副作用の頻度はきわめて低いと言われています。
また、すべての人に副作用が生じるわけではありません。
基本的に薬をやめれば副作用はなくなりますが、
毛細血管の拡張の改善には1年以上を要することも
あるといわれています。
ステロイドを使用するにあたって、最も注意することは
顔面への使用についてです。
ステロイドは体の部分によって薬の吸収率はことなります。
最も吸収率が高いのが顔で、その次が頸部(首)です。
前腕部に比較して顔は13倍、頸部は6倍の吸収率と
言われています。
つまり、顔はステロイドの吸収率が高いので、注意が必要
なのです。
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2006では、
《顔面への使用とその留意点として
乳幼児期のアトピー性皮膚炎では
前額部、頬部などにステロイド外用薬が長期間漠然と
使用され急に中止されると、急性増悪として顔面皮膚の
著明な発赤、腫脹、滲出、びらんなどがみられることが
あり、時に細菌感染やウイルス感染が併発する。
また、思春期以降の一部の患者では慢性化した場合
いわゆるatopic red faceと呼ばれるステロイド皮膚症と
湿疹病変の混在したびまん性の潮紅を呈することがある。
経皮吸収の盛んな顔面、頸部などに関しては、極力ステロイド
外用薬は使用すべきではなく、用いるとしても急性の病変に
対して1週間程度の短期間の使用に留め、漸減、間歇投与、
タクロリムス軟膏への変更などを考えるべきである。》
と書かれています。
(アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2006より)
つまり、乳児には顔へのステロイド使用はさけられる
のならさける。
使用するとしても1週間程度にするべきと
いうことです。
ですが、現実として、軽症のアトピー性皮膚炎であれば
ステロイドを使用しなくてもよいですが、
重症の場合は、ステロイドを使用せざるを得ないことも
あると思います。
何回も言いますが、副作用はすべての人に
起こるわけではありません。
アトピー性皮膚炎を治療する場合には
ステロイド使用がやむを得ない場合があります。
完全にステロイドを否定するのではなく、
ある程度使ってみる勇気も必要だと思います。
